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[I-18-21] 各種清酒粕の給与が濃厚飼料基質条件下のin vitro第一胃発酵に及ぼす影響
【背景】醸造副産物である清酒粕は,酵母や発酵代謝産物に富み,飼料利用が検討されているが,醸造方法は様々であり清酒粕も多様である.本研究では各種清酒粕がin vitro第一胃発酵および微生物増殖に及ぼす効果を評価した.【方法】液化仕込み普通清酒粕(L1),液化仕込み糖質ゼロ清酒粕(L2),蒸米仕込み普通清酒粕(S1),蒸米仕込み大吟醸清酒粕(S2),大豆粕(SBM)を代替物として用いた.濃厚飼料と粗飼料を6:4で給餌した緬羊3頭から第一胃液を採取し,人工唾液と1:4の割合で混合した.圧ペン大麦0.5gDMを基質とし,一部をDM中CP含量が同等となるように(L:13.5%,M:16.7%,H:20.0%),大豆粕および各種清酒粕で3段階に代替し,38℃で48時間嫌気培養した.【結果】DM消化率はSBM=S2>L2=S1>L1の順に高く,CP消化率はL2>SBM=S2>L1=S1の順に高かった(P<0.01).DMとCPの消化率に代替物と代替レベルの交互作用が見られ(P<0.01),SBMとS2は代替レベルに応じて大きく上昇した.培養液上清中のNH3-N濃度はSBM>L2>L1=S1=S2の順に高く,バクテリア分画重量はS1=S2>L2>L1>SBMの順に高かった(P<0.01).以上から,清酒粕はNH3-N濃度を減少させ微生物増殖を促進するが,醸造方法により異なる可能性が示唆された.