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[I-19-06] 高蛋白質食品加工残渣(ヒマワリ粕、酒粕、ビール酵母)のインビトロ消化・発酵特性
【目的】食品産業から発生する加工残渣は蛋白質含量が高いものが多く,また消化管内におけるその分解・発酵性も多様なものが多い.本研究ではヒマワリ粕,酒粕および乾燥ビール酵母(以下酵母)を用い,インビトロ法で培養することで乾物および蛋白質のルーメン内分解・発酵特性を検討した.【方法】ルーメンフィステル装着牛を用いてポリエステルバッグに試料(乾物で5g)を秤量し,経時的なインシチュ培養試験を行った.また同牛から採取したルーメン液を用いて嫌気的バッチ培養試験も実施した(酵母は粒度が細かいためバッチ試験のみ).対照飼料として大豆粕とビール粕を用いた.【結果】ヒマワリ粕,酒粕および酵母のCP含量は各26,18,47(乾物%)であった.乾物消化率はバッチ培養において酒粕と酵母は大豆粕と同等の高い値を示し,次いでヒマワリ粕,ビール粕の順であった.インシチュ試験も同様な結果を示した.また酒粕と酵母は高い発酵特性を示したが,酒粕は培養初期に乳酸産生がみられた.インシチュ試験における蛋白質分解パラメータは,ヒマワリ粕はa画分で,酒粕はb画分とkdで高い値を示し,24時間でともに大豆粕並の分解性を示した.