The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

1. 栄養・飼養

栄養・飼養

Wed. Sep 18, 2019 4:40 PM - 5:20 PM 第II会場 (7番講義室)

座長:古瀬 充宏(九大院農)

5:00 PM - 5:10 PM

[II-18-19] 下水処理水栽培飼料用米の卵用鶏への給与が産卵成績と卵質成績に及ぼす影響

*堀口 健一1、渡部 徹1、松山 裕城1、浦川 修司1 (1. 山形大農)

【目的】下水処理水を用いて栽培された飼料用米は,玄米の粗タンパク質含有率が10%を越えて一般的な飼料用米よりも高く(高CP米),家畜の飼料としての有用性が期待できる.本研究では,高CP米を卵用鶏へ給与したときの産卵成績と卵質成績について調査を行い,養鶏用飼料としての有用性を検討した.【方法】供試動物は卵用鶏(ジュリアライト,20羽)を用いた.飼料設計(処理区)は,①コーン主体配合区(トウモロコシ主体の配合区),②慣行米主体配合区(慣行栽培の飼料用米主体の配合区),③高CP米半代替区(トウモロコシを高CP米で半量代替して大豆粕を低減した区),④高CP米全代替区(トウモロコシを高CP米で全量代替して大豆粕を低減した区)の4つを設定した.産卵成績は産卵率や飼料要求率,卵質成績は卵重や卵黄色などを調べた.【結果】産卵率は,区間に有意差がなく,すべての区とも90%以上であった.産卵量は,区間に有意差がないものの,高CP米半代替区が他の3区より低かった.飼料要求率については,1.9~2.1の範囲にあり,それぞれの区ともほぼ同等であった.卵重,卵黄重,卵白重といった卵の重さに関する結果は,各区ともほぼ同等であった.卵黄色については,コーン主体配合区に比較して飼料用米(慣行米や高CP米)を給与した3区が有意に低かった.卵の鮮度指標となる卵白高とハウユニットは,区間に有意差がなかった.