The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

2. 遺伝・育種

遺伝・育種

Wed. Sep 18, 2019 2:00 PM - 4:45 PM 第III会場 (2番講義室)

座長:福田 智一(岩手大理工)、佐藤 正寛(東北大院農)、後藤 達彦(帯畜大農)、井上 慶一(家畜改良セ)

3:55 PM - 4:05 PM

[III-18-11] ホルスタイン種の暑熱ストレス耐性に関する遺伝的趨勢

*Ma Zhuowei1、安宅 倭2、大澤 剛史3、山崎 武志4、川上 純平5、萩谷 功一1 (1. 帯畜大院、2. 農畜産業振興機構、3. 家畜改良セ、4. 北農研、5. 日ホ北支局)

【目的】暑熱ストレス耐性の指標として温湿度指数(THI)を使用し,国内ホルスタイン種の暑熱ストレス耐性に関する遺伝的趨勢を推定した.【材料・方法】データは,2000年から2015年に分娩した日本国内のホルスタイン種雌牛の初産次における分娩後6日から305日までの17,245,694牛群検定記録を使用した.暑熱環境のデータは,農研機構農業環境変動研究センターが公開している気象データを使用した.気象データと検定日記録は,各都道府県の気象観測所1ヵ所を代表地点とし,牛群検定組合の所在地を割り当てた.同様に北海道は14振興局ごとに割り当てた.THIは1日の平均気温および平均湿度から推定し,各検定日の記録に対し,それぞれ検定日3日前の推定値を割り当てた.血縁ファイルは2,987,538個体を含んだ.分析は,母数効果として牛群・検定日,分娩月・分娩月齢および搾乳日数,変量効果として検定日乳量の育種価と暑熱耐性の育種価,それらの恒久的環境効果および残差を含めたアニマルモデルを使用した.【結果】暑熱ストレス耐性の遺伝的趨勢は,雌について2005年以降,雄について1999年以降,急激に低下した.暑熱指標の扱いにより遺伝的趨勢が変化するとの報告があることから,さらなる検討が必要である.