The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

2. 遺伝・育種

遺伝・育種

Wed. Sep 18, 2019 2:00 PM - 4:45 PM 第III会場 (2番講義室)

座長:福田 智一(岩手大理工)、佐藤 正寛(東北大院農)、後藤 達彦(帯畜大農)、井上 慶一(家畜改良セ)

4:35 PM - 4:45 PM

[III-18-15] 次世代シークエンスデータを用いたベトナム在来豚におけるブタ内在性レトロウイルス座位の探索

*石原 慎矢1、谷口 雅章2、荒川 愛作2、美川 智1、熊谷 真彦3、菊地 和弘1,4 (1. 農研機構生物資源部門、2. 農研機構畜産部門、3. 農研機構解析C、4. 山口大院連合獣医)

【目的】我々は,ベトナム在来豚(VnP)のブタ内在性レトロウイルス(PERV)のコピー数が西洋豚と比べて低いことを報告したが,そのゲノム座位に関しては不明である.VnPの医用モデルとしての利用性を高める上で,PERVのゲノム座位の特定が課題であるため,本研究ではその精度を高めた方法を検討した.【方法】3頭のVnPに対し次世代シークエンス解析(lluminaHiSeqX)を行い,以下の工程でPERV座位の同定を試みた.⑴RetroSeqソフトウェアを用いてリファレンスゲノム(Sscrofa11.1)上に存在しないPERV座位を推定した.⑵推定された領域のうち標的部位重複配列を含む座位の近傍のリードに対しアセンブルプログラムCAP3でde novo assemblyを行いLong Terminal Repeat (LTR)の有無を確認した.⑶LTRが確認された座位についてPCRおよびシークエンス法でPERVの存在を確認した.【結果・考察】RetroSeqのみの解析ではPERV座位を確定できなかったが,CAP3の情報を加えることで26座位のLTR配列としてPERV座位を絞ることができた.さらに,これらの座位のうち3頭のVnPからそれぞれ9,7および5座位のPERVが確認された.本手法によりVnPのゲノム中PERV座位を特定できた.本研究はSATREPS事業(JICA/JST)の一環として実施した.