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[IV-YS-04] 48時間動画から得た異なる静止画データ数により作成した人工知能が肉用鶏の行動識別に及ぼす影響
【目的】群飼下の家畜において,人工知能(AI)を活用した高精度な行動解析を行うための技術開発を目指し,AIによる家畜の行動識別に必要な条件を明らかにするため,一連の研究を進めている.本研究では48時間の動画から得た肉用鶏の摂食行動,飲水行動,休息行動の各静止画データを用い,そのデータ数が異なる条件下で学習させたAIにおいて各行動の識別精度を検証した.【方法】カメラで48時間の動画を撮像し,その動画から得た肉用鶏の各行動の静止画データを用いた.AIの作成には深層学習を行うためのフレームワークの1つであるChainerを使用した.各行動の静止画データ(500,1,000,2,000,4,000,8,000個)を用いて作成したAIにより,それぞれの行動を識別する精度を評価した.すなわち,各行動のテスト用静止画データ(各50個)を用いて識別検証を行い,それぞれの識別判定の割合(識別割合)から判断した.【結果】摂食行動の識別割合は,静止画データ数が500個で0.0%,1,000個で62.2%,2,000個以上で100%であった.飲水行動の識別割合は,それぞれのデータ数で99.9~100%であった.休息行動の識別割合は,500個で0.5%,1,000個で91.4%,2,000個以上で100%であった.以上から,各行動を高精度に識別できる静止画データ数は2,000個以上であることが示唆された.