1. Nutrition/Feed science

[P1-29] 最大哺乳到達と離乳時期の早期化が乳用雌子牛の血中免疫グロブリン濃度に及ぼす影響

〇Masahiro Shimizu¹, Maki Nakamura², Kunitoshi Konda³, Rei Ohsawa⁴, Tomoko Okimura⁵, Takurou Takeuchi⁶, Keiko Nishimura⁷, Yusuke Shirai⁸, Ai Inukai⁹, Kenji Kawashima⁹, Kazushi Sakamoto¹⁰, Kyotarou Murayama¹¹, Yutaka Ueno¹², Shirou Kushibiki¹³, Norimi Tsuzi¹⁴, Manabu Jindo¹⁵, Naoki Isobe¹, Toshihisa Sugino¹ (1.Hiroshima Univ., 2.Shimane Pref. Res. Ins., 3.Kanagawa Pref. Res. Ins., 4.Saitama Pref. Res. Ins., 5.Toyama Pref. Res. Ins., 6.Ishikawa Pref. Res. Ins., 7.Miyazaki Pref. Res. Ins., 8.Yamanashi Pref. Eas. Liv. Hyg. Ser. Cen., 9.Chiba Pref. Res. Ins., 10.Yptech Co. Ltd., 11.Zenrakuren., 12.Shinshu Univ., 13.Naro., 14.Yamanashi Pref. Fuj. Eas. Agr. Off., 15.Yamanashi Pref. Res. Ins.)

【目的】哺乳量の増加と早期離乳を目的に中鎖脂肪酸を添加した代用乳の給与が子牛の抗体産生に及ぼす影響について検討した。
【方法】公立8試験場のホルスタイン種雌子牛を供試した。各試験場の飼養管理は同一とし、市販粉末初乳給与後、出生後2回目以降の哺乳から市販代用乳を用いて哺乳量を徐々に増給し3週齢で最大哺乳、8週齢で離乳する対照区(14頭)、1.5週齢で最大哺乳、6週齢で離乳する早期離乳区(13頭)、中鎖脂肪酸添加代用乳を用いて早期離乳区と同様に管理したMCT区(20頭)を設けた。人工乳および乾草は自由摂取とした。4日齢, 2, 4, 6, 8, 10および13週齢で血液を採取し、血漿中総IgG, IgAおよび大腸菌(E. coli)特異的IgG、黄色ブドウ球菌(SA)特異的IgG濃度を測定した。
【結果】総IgG濃度は13週齢において早期離乳区は対照区に比べて低くなったが、MCT区のそれは対照区よりも高い傾向にあり、早期離乳区とMCT区の間には有意差が認められた。13週齢の総IgA濃度においても、総IgGと同様の傾向を示した。SA特異的IgG濃度は、13週齢において早期離乳区が、対照区およびMCT区に比べて高い傾向を示した。
【結論】以上の結果から、中鎖脂肪酸の飼料添加により早期離乳子牛の免疫機能低下を補強できることが示唆された。