The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. Nutrition/Feed science

[P1-43] ワカメ加工残渣の給与が離乳子豚の腸内細菌叢及び免疫機能に及ぼす影響

〇Nozomi Oka1, Hironori Takamori1, Hisashi Aso2, Keiichi Suzuki2, Haruki Kitazawa2, Yoshinobu Uemoto2, Yoshihito Suda3, Tomoyuki Shimazu3, Hirohide Uenishi4, Hiroki Shinkai5, Yoshihiro Muneta5 (1.Miyagi Prefecture Animal Industry Experiment Station, 2.Tohoku Univ., 3.Miyagi Univ., 4.National Institute of Animal Health, National Agriculture and Food Research Organization, 5.Division of Animal Sciences, Institute of Agrobiological Sciences, National Agriculture and Food Research Organization)

【目的】豚では海藻や海藻抽出物の給与により,腸内細菌叢の改善や末梢血中免疫能の向上効果が報告されている.本研究では,免疫状態が不安定な離乳子豚に,ワカメ加工残渣(ワカメの茎部分)を給与することで,離乳子豚の腸内細菌叢及び免疫機能に及ぼす影響について検討した.【方法】ランドレース種子豚(対照区8頭,試験区8頭)を試験に供試し,試験期間中は抗生物質無添加の同一飼料を給与した.4週齢で離乳後,試験区にはワカメ加工残渣粉末を飼料重量比1%の割合で添加給与した.9週齢時に糞便及び血液を採取し,糞便中の細菌叢及び血液中の免疫形質を測定した.糞便中の細菌叢は16SrRNAのアンプリコンシークエンスにより腸内細菌叢を解析し,血液中の免疫形質はフローサイトメトリー法により免疫担当細胞を解析した.結果の統計学的解析には,t検定またはマンホイットニーのU検定を使用し,p<0.05を有意な差と判断した.【結果】糞便中の腸内細菌叢は,試験区でLactobacillus属を含む4つの細菌属の存在割合が有意に増加した.また,血液中NK細胞割合は試験区で有意に高値を示した.以上より,ワカメ加工残渣は離乳子豚の腸内細菌叢に影響を与え,乳酸菌属等の有用細菌を増加させると共に,自然免疫に関与する細胞性免疫能を向上させる可能性が示された.【謝辞】本研究は,令和2年度日本中央競馬会畜産振興事業の支援を受けて実施した.