The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

2. 遺伝・育種

2. Genetics/Breeding

[P2-07] 黒毛和種肥育牛における脂肪酸組成およびアミノ酸含量の遺伝的評価の試み

〇Emi Yoshida1, Eiji Iwamoto2, Namiko Kohama2, Hideyuki Mannen3, Kenji Ooyama3 (1.Hyogo Pref.Kasai, 2.Hyogo Pref.Asago, 3.Kobe Univ.)

【目的】黒毛和種肥育牛は脂肪交雑が価格に影響を及ぼすため、脂肪交雑向上に重点をおいた育種改良がすすめられてきた。一方で近年、牛肉の美味しさにも注目が集まっていることから、美味しさに関与すると考えられる脂肪酸組成およびアミノ酸含量の遺伝的影響を調査するとともに評価法の検討を行った。【方法】兵庫県産黒毛和種肥育牛の第6-7肋間の胸最長筋を用い脂肪酸組成1,836頭、アミノ酸含量989頭を調査した。脂肪酸組成はナトリウムメチラート法で調整後ガスクロマトグラフで、アミノ酸含量はニンヒドリン検出法で分析、遺伝的パラメータを推定した。なおアミノ酸含量は甘味、苦味および旨味の味覚性質別に集計したものも同様に推定した。脂肪酸組成の解析モデルは出荷年、出荷月、性およびと場を母数効果、出荷月齢と近交係数を回帰、個体・農家および残差を変量効果として考慮し、分散成分の推定はREML法により行った。アミノ酸含量は農家を母数効果として扱い、冷却日数を母数効果に加えて行った。【結果】オレイン酸割合は0.423±0.119、モノ不飽和脂肪酸割合は0.427±0.118と中程度の遺伝率が推定された。アミノ酸含量の味覚性質別の遺伝率は甘味0.568±0.173、旨味0.100±0.073、苦味0.490±0.164であった。複数のアミノ酸で冷却日数の影響がみられたことから、母数効果として加える必要があると考えられた。