The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

3. 繁殖・生殖工学

3. Reproduction/Reproductive technology

[P3-02] 繋ぎ飼育牛における背景差分法を用いた発情検知の試み

〇Shogo Higaki1, Kei Horihata2, Reina Sakurai1, Tomoko Suda1, Chie Suzuki1, Koji Yoshioka1 (1.National Institute of Animal Health, National Agriculture and Food Research Organization, 2.Kyushu Okinawa Agricultural Research Center, National Agriculture and Food Research Organization)

【目的】繋ぎ飼育牛を対象として動画撮影を行い、背景差分法により活動量の変化を評価することで発情検知が可能か試みた。【方法】正常な発情周期を営む雌牛のべ10頭を用いた。タイストールの前方(前方2.2m、高さ3.3m)、上方(高さ3.5m)、後方(後方2.7m、高さ3.3m)の3カ所に設置したネットワークWiFiカメラを用い、前回排卵後10日目頃から排卵後10日目頃まで動画撮影を行った。グレースケール化・固定フレームレート化した動画から、背景差分法により動体部分のみを抽出し、フレーム毎にそのピクセル数を計数した。ピクセル数データは、過去24時間の合計値と過去24~48時間の合計値との比(ピクセル数比)を算出した。試験期間中は1日1回の超音波画像診断法(USG)による卵巣観察を行い、黄体退行開始後は6時間間隔で試情による発情観察、発情終了後は2時間間隔でUSGによる排卵時刻の特定を行った。【結果】いずれの方向から撮影した動画においても、ピクセル数比は発情時(排卵前29.8~9.7時間)に対照期間(排卵前240~169時間)と比べて有意に高値を示した。また、ピクセル数比に対して適当な閾値(1.10~1.13)を設定して発情検知を試みたところ、感度70~80%、精度47~53%を示した。以上から、動画を背景差分法により解析することで、繋ぎ飼育牛において発情を検知可能であると考えられた。