The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

3. 繁殖・生殖工学

3. Reproduction/Reproductive technology

[P3-06] 低産次で不受胎を繰り返した黒毛和種繁殖雌牛におけるその後の不受胎率の追跡調査

〇Kanta Tanimura1, Mizuho Uematsu2, Go Kitahara1, Takeshi Osawa1, Yosuke Sasaki1 (1.Miyazaki Univ., 2.Miyazaki Agricultural Mutral Aid Association)

【目的】黒毛和種の受胎率は近年低下傾向にあり、その要因の一つとして3回以上の交配でも受胎しないリピートブリーダー(RB)牛の存在が挙げられる。本研究では、低産次において不受胎を繰り返した個体のその後の不受胎率を明らかにすることを目的した。【方法】本研究は宮崎県に所在する黒毛和種牛繁殖764農場において、2005-2010年に分娩した1-3産の22,565個体を対象として、その後4産分の成績を追跡調査した。成績には、初回人工授精(AI)時の不受胎率(1stIR%)とRB牛の割合(RB%)を用いて0・1・2産次における受胎に要したAI回数(NIC)との関連性を調べた。【結果】0産次NIC1回の個体と比較して、NIC2回・3回の個体では1-4産次の1stIR%、RB%に差がみられなかった。同様に1・2産次NICにおいても、一部を除き、その後の1stIR%、RB%に差がみられなかった。NIC1回とNIC4回以上の間に関して、0・1産次NICでは1stIR%に差がみられなかったが、2産次NICではNIC4回以上の3産の1stIR%のオッズが2.02倍高かった(P<0.05)。RB%は0・1・2産次NICにおいてNIC4回以上のその後3産分のオッズが1.40-2.94倍高かった(P<0.05)。結論として、RB牛はその後も継続してRBになりやすいことが示唆された。