The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

3. 繁殖・生殖工学

3. Reproduction/Reproductive technology

[P3-24] ブタ卵成熟、初期胚発生におけるCyclin A (CCNA)の機能解析

〇Ryo Eguchi1, TAKATO YODOZAWA1, Wataru Fujii1, Kouji Sugiura1, Kunihiko Naitou1 (1.Univ. of Tokyo)

【目的】近年、G2期に合成されたCcnaが、Cdk1と複合体を形成し、Bora、Plk1、Cdc25のリン酸化カスケードを介して、Cyclin B / Cdk1を活性化し、卵割を引き起こすこと(CCNA経路)がXenopusで報告された。しかし、この経路を含めCCNAの哺乳類卵のGVBDに対する機能、および第一卵割への関与は未だ明確ではない。そこで、ブタ卵を用いてCCNAの機能解析を行った。【方法】ブタ卵母細胞を屠場卵巣より採取して、体外成熟培養を行い、電気刺激をかけた後、単為発生培養を48時間行った。RNA顕微注入や阻害剤処理の影響を、成熟・発生段階の観察、免疫ブロットによる因子の検出で調べた。【結果】卵成熟では、BORA、PLK1が検出された。CCNA2過剰発現でGVBDが誘導されたが、卵成熟中にCCNA2はほとんど存在せず、GVBD前に増加しなかった。一方、BORAの過剰発現でPLK1がリン酸化した。初期発生では、CCNA2が第一卵割の前に増加した。この増加をアンチセンスRNAで阻害すると、多くの胚が1細胞期前核期に止まった。【考察】卵成熟では、CCNA2が合成されず機能してはいないが、CCNA経路が活性化できるポテンシャルは有している。一方、初期発生では、CCNA2が合成され、第一卵割に機能すると考えられる。