The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

4. 形態・生理

4. Morphology/Physiology

[P4-14] 筋線維型評価における上腕二頭筋の有用性についての検証

〇Yuji Matsuyoshi1, Ryuki Kaneko1, Takahiro Suzuki1, Mako Nakamura1, Tatsumi Tatsumi1 (1.Kyushu Univ.)

[目的] 骨格筋の発展・機能解明を目的とする上で、解析する筋部位はその研究結果に少なからず影響を与える。特に遅筋型や速筋型で分類される筋線維型に基づいて評価を行う研究では、主に後肢の下腿部筋である腓腹筋(Gas)、足底筋(Pla)、ヒラメ筋(Sol)、前脛骨筋(TA)、長趾伸筋(EDL)を用いて筋線維型の変化が評価されてきた。本研究では、筋線維型評価における筋部位の選択肢を増やし、解析結果の確実性・信頼性を高めるため、前肢に位置する上腕二頭筋(BB:Biceps Brachii)の有用性について検討した。

[方法と結果] 10週齢の雄マウスからBBを単離し、同一個体の他部位(Gas, Pla, Sol, TA, EDL)と特性の違いを比較した。BBは解析対象として十分な大きさ(EDLの約2倍の湿重量)があり、両端の腱を切ることで容易に採取できる利点があった。さらにⅡA型筋線維を含む速筋型の筋線維型組成で、筋表面が皮膚直下に露出していることから薬剤や鉗子を用いた筋損傷実験も可能な部位であった。これらの特性から、筋線維型の解析においてBBが有用な実験材料になることがわかった。