[P4-15] Sema3A 依存的な遅筋型筋線維形成機構の食品機能学的制御:クロロゲン酸のSema3A 受容体アゴニスト活性の検証
【背景】我々は、筋幹細胞(衛星細胞)が合成・分泌する多機能性細胞制御因子semaphorin 3A (Sema3A) が細胞膜にある複合受容体neuropilin2-plexinA3 に結合すると遅筋型筋線維の形成を誘導することを明らかにした。また、ラット給餌実験や衛星細胞の初代培養系の添加実験から、リンゴポリフェノールおよびこれに含まれる単一成分クロロゲン酸にSema3A 受容体のアゴニスト活性があることが示唆された。本研究では、衛星細胞特異的Sema3A-cKO マウス由来の衛星細胞の初代培養系を用いて、クロロゲン酸のアゴニスト活性を追究した。
【方法】Sema3A-cKO および対照マウスの全身の骨格筋から衛星細胞を単離・培養した。筋管 (幼若な筋線維) を形成する分化初期にクロロゲン酸を培養液に添加し、標的遺伝子のmRNA 発現変化をRT-qPCR により調べた。
【結果】Sema3A-cKO および対照マウスの衛星細胞の初代培養系において、クロロゲン酸の添加(100-1000 ng/ml)により、Sema3A 依存的シグナル伝達を担うmyogenin とMEF2D のmRNA 発現量が増加した。一方、超速筋型筋線維の指標であるMyHC2B の発現は減少した。以上より、クロロゲン酸がSema3A 細胞膜受容体のアゴニストとして筋線維型を制御することが示唆された。遅筋型MyHC の発現に関しては現在解析中である。
【方法】Sema3A-cKO および対照マウスの全身の骨格筋から衛星細胞を単離・培養した。筋管 (幼若な筋線維) を形成する分化初期にクロロゲン酸を培養液に添加し、標的遺伝子のmRNA 発現変化をRT-qPCR により調べた。
【結果】Sema3A-cKO および対照マウスの衛星細胞の初代培養系において、クロロゲン酸の添加(100-1000 ng/ml)により、Sema3A 依存的シグナル伝達を担うmyogenin とMEF2D のmRNA 発現量が増加した。一方、超速筋型筋線維の指標であるMyHC2B の発現は減少した。以上より、クロロゲン酸がSema3A 細胞膜受容体のアゴニストとして筋線維型を制御することが示唆された。遅筋型MyHC の発現に関しては現在解析中である。