The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

4. 形態・生理

4. Morphology/Physiology

[P4-25] 牛乳由来ラクトフェリンはラット小腸上皮細胞株IEC-6におけるオートファジー活性を促進する

〇Sakiya Ohta1, Shu Aizawa1, Yutaka Yamamuro1 (1.Nihon Univ.)

【目的】ラクトフェリン(lactoferrin:LF)は、主に乳汁中に存在する鉄結合性糖タンパク質であり、多様な生物学的活性を持つ。我々はLFがマウス線維芽細胞株NIH/3T3における細胞内分解系オートファジーの活性を促進させるという知見を得ている。本研究では、LFに促進されるオートファジーの生理学的意義を明らかにするため、摂取されたLFが到達すると予想される腸管上皮細胞においても同様にオートファジー活性を促進するか否か調べた。【方法】ラット小腸上皮細胞株IEC-6を播種し、牛乳由来LFを最終濃度10、100および1,000 µg/mlとなるよう培地に添加した。培養24時間後、細胞を回収し、オートファジー活性の指標であるmicrotubule-associated protein light chain 3-II(LC3-II)タンパク質量をウェスタンブロット法により解析した。また、リソソーム機能阻害剤であるクロロキン(CQ)を用いたオートファジーフラックスアッセイを行った。【結果】IEC-6に対するLF処理により、LC3-II量が濃度依存的に増加した。また、LFとCQ(最終濃度1 µM)との同時処理により、LF単独処理と比較してLC3-II量はさらに増加した。【結論】LFはラット小腸上皮細胞株においてもオートファジー活性を促進させることが明らかとなった。