The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

5. 畜産物利用

5. Animal products technology

[P5-14] 肉料理の「こく」の認識に関係する味覚表現用語の消費者アンケートによる推定

〇Genya Watanabe1, Shota Ishida1, Michiyo Motoyama1, Ikuyo Nakajima1, Keisuke Sasaki1 (1.Institute of Livestock and Grassland Science, National Agriculture and Food Research Organization)

【目的】食肉の官能特性を表す際にたびたび用いられる用語に「こく」がある。しかし、一般消費者および調理従事者が食肉を喫食した際に「こくがある」との認識を引き起こす具体的な感覚要素を調査した事例はない。そこで本研究では、webアンケートを用いて一般消費者および調理従事者の肉料理の「こく」の認識に関係する味覚表現用語を推定した。【方法】第126回大会において、「こくがあった方が良い」と判定されることが示された9種類の肉料理の名前と38種の味覚表現用語のクロス表を作成した。続いて、一般消費者500名、調理従事者200名に対して前述の表をインターネット上で提示し、それぞれの肉料理を喫食した際に感じられる感覚としてあてはまると思う用語を全て選択させた。用語が選択された場合を[1]、選択されなかった場合を[0]と置いて一般化線形モデル分析を行い、各肉料理について各用語が選択される確率を推定し、この推定値を主成分分析に供した。【結果】主成分分析において「こくがある」の近傍に「ほろ甘い」、「ほんのり甘い」、「甘味」、「醤油味」、「厚みのある味」、「濃厚」、「後味」、「まったり」、「しつこい」、「脂肪味」および「うま味」といった用語がプロットされ、一般消費者および調理従事者の肉料理の「こく」の認識にこれらの用語が関係すると考えられた。