The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

5. 畜産物利用

5. Animal products technology

[P5-21] 牛肉の理化学分析値からの分析型官能評価値及び知覚特性値の推定

〇Seiki Sasaki1, Kohabashi Masato1, Hirai Tomomi2, Iida Fumiko2, Uchiyama Kyouko1 (1.Livestock Improvement Association of JAPAN, 2.Japan Women's Univ.)

[序論]牛肉の食味性を客観的に評価するものとして分析型官能評価があるが、多くの試料が必要で、一度に評価出来る数も限られるため広範な調査には不適である。本研究では多検体処理が可能な理化学分析値から12項目の牛肉の分析型官能評価とそれらを3項目に集約した知覚特性値を推定することを目的とする。[材料方法]様々な品種の胸最長筋450検体を対象に、12項目の分析型官能評価(テクスチャ5項目、におい4項目、味3項目)と成分分析(水分、粗脂肪、粗蛋白、糖類2種、アミノ酸2種、脂肪酸組成7種を測定した。この結果をPLS回帰分析と遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた変数選択で最適化し12の分析型官能評価の推定式を得た。また主成分分析にて次元の集約を図り、3項目の知覚特性値を算出した。[結果と考察]推定値と実測値の寄与率はテクスチャ項目では0.698~0.879、におい項目では0.698~0.879、味項目では0.29~0.405、味項目では説明変数に必要な成分が不足していることが考えられた。またGAにて変数選択行った場合に予測が優れており、関連が無い成分を排除した方が、推定精度が向上すると考えられた。また、主成分分析の結果から第1~3主成分の累積寄与率は0.926であり、また各因子負荷量の寄与から第1,2,3主成分得点は、それぞれ牛肉の食感、味、においの知覚特性を表していることが示唆された。