The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. Management/Environment

[P6-09] 連続繋留がウシの行動および自律神経系機能に及ぼす影響

〇Chen-Yu Huang1, Ken-Ichi Yayou1 (1.NARO)

繋ぎ飼育はウシの行動を制限することにより正常行動が十分に発現できず、ストレス状態を起こす要因となると考えられる。本研究は連続繋留がウシの行動および自律神経系機能に及ぼす影響を検討した。ホルスタイン去勢牛8頭をフリーバーン(d-2、d-1)およびタイストールへ移行後10日間(d1~d10)の18~06時にビデカメラで行動を記録し、ホルター心電計で心電図を記録した。得られた心電図から心拍間隔変動解析を用いて心拍数(HR)、副交感神経指標(HF)および自律神経バランス指標(LF/HF)を求めた。各指標のd-1とd-2の平均値をpreとした。preと比較してd1、d8とd9の摂食行動(P<0.01)、d3、d5とd9の立位(P<0.05)、d5とd10の睡眠を除いた伏臥位休息(P<0.05)が増加し、d1、d3、d5とd7の睡眠姿勢(首を曲げ頭部を体側に乗せる伏臥位姿勢)が減少した(P<0.01)。HRはd3、d5~d9で増加(P<0.05)、HFはd2~d10で減少(P<0.05)、LF/HFはd4~d10で増加した(P<0.001)。周りの個体の立位や摂食行動の増加による睡眠の中断が、伏臥位休息の増加と睡眠の減少の原因と考えられた。HRとLF/HFの上昇およびHFの減少は、交感神経優位の状態を示しており、立位や摂食行動の増加または心理的ストレスが要因ではないかと考えられた。