The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. Management/Environment

[P6-33] 動物園における来園者動向と満足度の関連性

〇Maho Yamanaka1, Takuro Oikawa2, Keisuke Nanto3, Masahiro Sumimoto1, Takuji Hirayama1 (1.Ishikawa prefectural Univ., 2.Univ. of the Ryukyus, 3.Ishikawa zoo)

【目的】動物園の健全な運営において来園者数の確保は極めて重要であり、その点から動物園においては来園者の満足度を向上させることが大きな課題となる。来園者の満足度の向上は、滞在時間を増加させることが報告されているが、滞在時間の増加は展示動物のウェルフェアの観点から問題視される場合もある。したがって、来園者と展示動物のより良い関係を考える上で、来園者の動向とその満足度の関連性を把握することは重要な知見となる。このようなことから本研究では、動物園における来園者の滞在時間および入園時間帯などの動向と満足度の関連性について検討した。【材料および方法】調査地は、いしかわ動物園とし、2名以上の来園者群を対象に、無記名および無記入形式により来園時間帯、来園者構成、滞在時間、移動速度および満足度を調査した。得られた結果について統計解析を行い、来園者動向と満足度の関連性について検討した。【結果および考察】調査協力者群数は726(計2687名)であった。滞在時間は入園時間帯によって有意に異なった(P<0.01)。移動速度は来園者群の構成数および入園時間帯によって有意に異なった(P<0.05、P<0.01)。また、移動速度と満足度に有意な負の相関関係が認められた(P<0.01)。これらのことから、来園者の満足度は来園者の移動速度と関連して、来園者の人数構成や来園時間帯なども影響することが示唆された。