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[I-16-26] 寒暖差環境下における豚へのClostridium butyricum MIYAIRI 588給与の影響
【目的】夏季の高温環境は、畜産業において生産効率に悪影響を与えている暑熱ストレスとして認識されている。また、夏季の高温環境に起因する消化管機能の障害対策の一つとして、腸内環境の改善が行われている。一方、寒暖の温度差は生体に対してストレスを与えていると考えられるが、家畜による寒暖差に関する研究は少ない。我々は、寒暖差が豚の成長成績および腸内細菌叢に及ぼす影響と、それらの影響に対するClostridium butyricum MIYAIRI 588(CBM588)投与が及ぼす効果について検討した。 【方法】20頭の一般豚を用い、寒暖差なし・基礎飼料給与群(TN群)、寒暖差あり・基礎飼料給与群(TD群)、寒暖差なし・CBM588(2.5×108cfu/kg)給与群(TNMG群)、寒暖差あり・CBM588給与群(TDMG群)の4群に分けた。また、寒暖差の程度により、試験1(寒暖差5℃)と試験2(寒暖差14℃)を実施した。 【結果・考察】試験1では寒暖差の有無とCBM588投与に関わらず成長成績に影響はなかった。試験2において、TD群の1日平均増体量(ADG)はTN群のADGと比較して有意に減少し、14℃の寒暖差は成長成績に対して抑制的に働くことが示唆された。一方、TN群のADGとTDMG群のADGの間では有意差はなかったことから、CBM588は寒暖差による影響を緩和させる働きを持つことが示唆された。