The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

1. 栄養・飼養

栄養・飼養3

Fri. Sep 16, 2022 3:00 PM - 5:00 PM Zoom会場3 (オンライン)

Chairperson: Kiyonori Kawasaki, Yoshiaki Hayashi(Faculty of Agriculture, Meijo Univ.), Satoshi Koike, Akihiko Hagino

4:40 PM - 4:50 PM

[III-16-31] リンゴジュース粕貯蔵中の成分変化に及ぼす産出時期とギ酸添加の影響

*Masatoshi Matsuzaki1, Satoru Ichinohe1 (1. Hirosaki Univ.)

目的:産出時の糖類残存量が高く、貯蔵中の成分変化が不安定なリンゴジュース粕の産出後の成分変化に対する産出時期とギ酸添加の影響を調べた。方法:同一果汁工場で夏期(2020年6月27日)あるいは冬期(2021年1月8日)に産出されたリンゴジュース粕に、ギ酸アンモニウム添加剤を3水準(ギ酸として、0%、0.22%および0.34%)添加して、168日間の貯蔵試験を実施した。貯蔵中のpH、水分、糖、エタノール、有機酸およびアンモニア含量を測定、定量した。結果:夏期および冬期のいずれにおいても、pHの低下、水分含量の増加、糖含量の減少とエタノールおよび有機酸の生成が認められた。これらの変化は、夏期においては貯蔵後1週間前後までに明確に認められたが、冬期には4週間から8週間程度経過後に明確となった。ギ酸添加はいずれの産出時期においても、速やかなpHの低下とアンモニアの上昇を引き起こしたが、上記の成分変化を抑制ないし遅延させた。以上のことから、リンゴジュース粕に残存する糖類は、微生物発酵によってエタノールや有機酸に変化するが、その変化の速度は産出時期によって異なり、ギ酸添加により抑制、遅延させられることが明らかとなった。