The 94th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

Presentation information

On-demand Presentation

7 Antimicrobials and Drug Resistance

[ODP7B] b. Drug Resistance

[ODP-213] The killing effect of biapenem to carbapenemase-producing Enterobacteriaceae

○Makoto Miyoshi1, I Putu Bayu Mayura1, Kazuyoshi Gotoh1, Takehiko Mima1, Yumiko Yamamoto1, Kenji Yokota2, Osamu Matsushita1, Hideharu Hagiya3 (1Dept. Bacteriol., Grad. Sch. Med. Dent. Pharm. Sci., Okayama Univ., 2Grad. Sch. Health Sci., Okayama Univ., 3Dept. Gen. Med., Grad. Sch. Med. Dent. Pharm. Sci., Okayama Univ.)

カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(Carbapenemase-Producing Enterobacteriaceae, CPE)は,薬剤耐性菌の中でも最も重大な脅威と考えられている。ビアペネム(BIPM)は我が国で開発されたカルバペネム系抗菌薬である。使用されている地域が東アジアに限られている点,日常診療において積極的に選択される機会がほとんどないことから,臨床効果に関するエビデンスが不足している。本発表では我が国,特に岡山県下の病院で分離されたCPEを対象に,BIPMの有効性を評価した。
岡山大学病院で分離された9株のIMP-1産生CPEを対象に,最小発育阻止濃度(MIC)測定および時間―殺菌曲線(time-kill curve)による殺菌作用の評価を行った。
メロペネム(MEPM)耐性を基準に収集されたCPEすべての株で,BIPMに対するMICは0.25 μg/ml以下であり,感受性と判定された。また,BIPMを用いた時間―殺菌曲線によると,1 μg/mlのBIPM添加後4時間までの初期殺菌能はいずれの株でも良好であった。しかし,8時間後には9株中8株において再増殖が認められた。この再増殖は抗菌薬の不活化による再増殖と推測される。これらの結果から,BIPMのCPEに対する有効性を評価するためには,複数の方法で検討することが必要と考えられる。今後,in vivo感染モデルを用いた有効性評価を行っていきたい。