The 94th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

Presentation information

Young Researcher Support Symposium

[YRS3] Promotion of interdisciplinary research

Wed. Mar 24, 2021 9:15 AM - 11:45 AM Channel 2

Conveners: Eiji Tamai (Matsuyama University), Jumpei Uchiyama (Azabu Univ.)

[YRS3-1] Let's start joint research on X-ray crystal structure analysis 1 -Actual operation in JAXA-

○Takuya Ishida (Japan Aerospace Exploration Agency)

タンパク質の構造と機能は密接に関係しており,構造を知ることは機能発現の仕組みを理解するために非常に重要です。タンパク質の構造を知る手段の1つにX線結晶構造解析があります。しかし,構造解析を行いたいと思っても,どのように始めるのか,どのようなことを行う必要があるのか,得られた構造情報をどのように扱って論文にするかなど不明な点が多くあるのではないかと思います。本発表では,X線結晶構造解析に関して共同研究の実例を紹介致しながら,これらの疑問にお答えします。
JAXAでは,タンパク質のX線結晶構造解析に供するための結晶を,国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟の微小重力環境を利用して生成する,高品質タンパク質結晶生成実験(Protein Crystal Growth: PCG)を実施しています。結晶の高品質化により,得られる構造情報が量・質ともに向上することが知られており,創薬などの成果が期待されています。PCG実験は10年以上運用されており,その間に運用方法や適用技術を大きく進展させてきました。近年では,結晶構造解析を行っていない先生方からもサンプルを受け入れられるような体制作りや,結晶化前のサンプルの性状解析にも力を入れ,タンパク質の研究に役立つ情報を幅広く見出すための技術を取り入れています。本発表では,松山大学玉井先生のご依頼で取り組んだ,細菌の線毛タンパク質の構造解析を例に,構造解析で明らかになることやJAXAで提供できるサービスについてご紹介させていただきます。
参照URL: https://iss.jaxa.jp/kiboexp/theme/first/protein/