The 95th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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[ODP26] 5. Pathogenicity -f. Others

[ODP-165] Analysis on the pathogenicity of flaA and swimming motility by a polar flagellum of Aeromonas spp.

Kazufumi Miyagi, Itaru Hirai (Lab. Microbiol., Sch. Health Sci., Fac. Med., Univ. of the Ryukyus)


【目的】Aeromonas属菌は,自然環境や病院患者から分離される病原性細菌であり,基礎疾患を持つ人や免疫力の低下した人への感染では重症化することが知られている.本研究では,沖縄県内で分離された臨床と環境由来菌株について,両者の病原性を明らかにするために運動性とflaA遺伝子の塩基配列を調べ,運動性の強弱とflaA遺伝子が菌種や菌株で違いがあるかどうか検討した.
【方法】Aeromonas属菌株は,沖縄県内の病院患者由来28株と一般家庭の井戸水環境由来48株の合計76株を用いた.Swimming試験は0.3%寒天平板を用いて30℃と37℃で行い,flaAのシークエンスは,市販のDNA精製キットやBigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit等を用い,DNA sequencer ABI3500によってフラグメント解析を行った.
【結果と考察】運動性は,A. hydrophilaA. veronii bv. sobriaにおいて環境株よりも臨床株のほうが有意に弱かった.臨床及び環境由来株のflaAサイズは,894~945bpの範囲でA. caviaeA. veronii bv. sobriaの菌株間で長さにバラつきが大きかったが,A. dhakensisは両由来ともほとんど912bpで,A. hydrophilaは環境株だけが912bpの長さだった.flaAのアライメントでは可変領域において各菌株間で多数の間隙が見られたが,反復配列などの特別な塩基配列は確認できなかった.しかし,A. veronii bv. sobriaの臨床と環境株のアミノ酸配列においては,明らかに両者間で6つのアミノ酸残基が異なっていた.さらに,本種のflaAの無根系統樹においても,臨床と環境株のクラスターが明確に分かれており,これらはA. veronii bv. sobria株の病原性を判断する指標になるものと思われた.