地中構造物・トンネルの耐震

[I-363] Consideration for the method of estimation of the seismic performance of underground culverts damaged by fault displacement

山口 和英²、佐藤 達也²、*原 朗¹、堤内 隆広¹、渡辺 伸和¹ (1. 株式会社大林組、2. 東北電力（株）)

Keywords:Underground structures, Fault displacement, Seismic Inertia Force, effect of superposition, capacity curve, Weak axial direction

断層変位よる損傷を受けた構造物は，健全な構造物に比べて耐震性能が損なわれ，断層変位作用前の構造物と弱軸が一致しなくなる可能性があるため，断層変位と地震動の重畳を考慮する場合には，断層変位作用後の弱軸方向の評価が必要になる．
本稿では，断層変位に続いて地震力が作用する場合の耐力曲線の評価手法を提案した．慣性力の作用方向ごとに鉄筋降伏ひずみやコンクリートピークひずみに到達する時の慣性力倍率を求め，その倍率を用いて耐力曲線を作成した．その結果，方向性のないコンクリート圧縮ひずみを用いた耐力曲線により，断層変位の影響による耐力曲線の縮小や曲線形状の変化，および弱軸の回転を定量的に示せることを確認した．