大気水象 (2)

[II-41] A New Ensemble Simulation Analysis Considering Water Vapor Update History for Line-Shaped Rainband Heavy Rainfall Forecasting

*黒田 奈那¹、山口 弘誠²、中北 英一² (1. 京都大学大学院工学研究科、2. 京都大学防災研究所)

Keywords:ensemble forecast, line-shaped rainbands, rainfall forecast, 2017 northern Kyusyu heavy rainfall , spread

防災上，線状降水帯豪雨の継続時間や降水量の予測は重要である．アンサンブル予測を高度利用した予測手法を検討する．線状降水帯豪雨といった予測困難な現象に対するアンサンブル予測では，予測が更新されてもアンサンブル平均が現実に近づかない特徴(パターン１)と，ばらつきが小さくならない特徴(パターン２)が表れると仮説を立てた．平成29年7月九州北部豪雨を対象とし，降水に先行する物理量である水蒸気の予測情報における仮説の特徴の表れ方を調べた．パターン１は豪雨であった朝倉市周辺で強く見られた．パターン２は朝倉市周辺の他、水蒸気流入予測の上流側でも見られた．これらの特徴は豪雨の時間帯とある程度対応していた．