水環境 (1)

[VII-04] 移植サンゴの種類別生残・成長特性に関する一考察

*岡田 亘¹、知念 正吉²、大村 誠²、富田 健²、吉川 泰広¹、岩村 俊平¹ (1. （株）エコー、2. 内閣府沖縄総合事務局石垣港湾事務所)

キーワード：移植サンゴ、生残率、成長率、ミドリイシ類、ハナヤサイサンゴ類、キクメイシ類

サンゴ類の移植は南西諸島の港湾の環境保全措置の１つである．今後のサンゴ移植の評価にあたり，研究報告のない種類ごとの目標設定の参考となるよう石垣港の移植サンゴの種別の生残・成長特性を分析，整理した．大規模な白化現象といった特異的な影響を含まないサンゴを分析対象とした．分析の結果，ハナヤサイサンゴ類，ミドリイシ類の生残率は5年後に30%程度，キクメイシ類は80%以上であった．成長率はハナヤサイサンゴ類，ミドリイシ類で200%以上，キクメイシ類で150%程度であった．参考として示す移植22年後に調査した移植サンゴの生残率は, 2度の大規模白化現象を経た22年後も30%で，特筆すべき事例と言える．