第23回応用力学シンポジウム

講演情報

ショートプレゼン

ショートプレゼン1

2020年5月16日(土) 10:40 〜 11:45 G会場 (G)

[P01-18] 非硬化塑性ひずみ領域を導入した拡張下負荷面モデルの完全陰的応力計算法の開発

*井口 拓哉1、佐藤 大貴1、羅 家か1、山川 優樹1 (1. 東北大学)

キーワード:拡張下負荷面モデル、非硬化塑性ひずみ領域、リターンマッピング、ヒステリシスループの安定化

金属材料に一定のひずみ振幅で繰返し負荷を行うと,載荷サイクルごとに硬化が進行し,やがて定常なヒステリシスループに近づく.Ohno(1982)はこの挙動を繰返し負荷における等方硬化の停滞によるものと考え,これを弾塑性構成則で再現することを目的として非硬化塑性ひずみ領域を提案した.非硬化塑性ひずみ領域の適用例は多数報告されているが,大きなひずみ増分による計算でも精度の低下を抑えることができる陰的アルゴリズムによる計算法は開発されていない.そこで本研究では,非硬化塑性ひずみ領域を導入した弾塑性構成則の完全陰的応力計算法を開発する.本研究では,構成則に繰返し塑性挙動を精緻に表現可能な拡張下負荷面モデルを導入する.本研究で提案する完全陰的応力計算法では,従来の手続きに加えて,非硬化塑性ひずみ領域による硬化・非硬化の判定と諸量の更新をリターンマッピングの内部で反復的に行うという新たな手続きを導入する.