第23回応用力学シンポジウム

講演情報

ショートプレゼン

ショートプレゼン2

2020年5月16日(土) 14:20 〜 15:15 G会場 (G)

[P02-22] 侵食破堤の危険箇所の複眼的推定法の構築

*石塚 芳1、梅木 康太朗1、石原 道秀1、五十嵐 拓実2、安田 浩保1 (1. 新潟大学、2. 株式会社キタック)

キーワード:流路変動、侵食破堤

近年,千曲川を卑近の例とするような河岸欠損や侵食破堤により甚大な被害が頻発している.著者らは,そのような河道の危険箇所を推定する方法として無次元掃流力の標準偏差を用いた手法の開発してきている.しかし,同推定法は数理モデルを用いたものであるために不確実性を完全に排除できない.河岸欠損の危険性が高い砂礫河川では砂州が縦断方向に一連に形成されることに着目すると,危険箇所の個別の局所的な推定法に加え,どのような状態の砂州区間が河岸欠損の誘因の危険性が高いかの大局的な推定も望まれる.本研究では,被災事例のある能生川を対象とし,局所的と大局的の複眼的な視点から河岸欠損の危険箇所を推定する方法について模型実験と実河川を対象とした水理解析から調べた.その結果,模型実験と実河川のどちらにおいても,侵食破堤の危険箇所の推定にあたっては局所的と大局的の複眼的な推定法が有効であることが示された.