[P02-23] 不飽和土/水連成問題における排水パイプ工の表現
キーワード:不飽和土/水連成解析、排水パイプ、電気探査
盛土や切土といった土構造物や自然斜面では,降雨浸透や地下水位上昇などの外部からの水の供給があると,内部の含水状態が高まり,やがて浸潤線を形成するようになると,安定性が大きく低下する.そのため,重要な盛土建設時には,あらかじめ内部に排水を行うための設備を設ける.しかしながら,既設構造物では構造的に新たに排水設備を設置するのは難しい.排水パイプは,既設構造物に容易に適用できる排水対策であり,鉄道分野で多く実施されている.その排水効果についても模型実験や解析によって検討されてきたが,実施工で設計時にその効果を見積もることはいまだに難しい.本研究では,実際に排水パイプが設置され,地下水位計測も行われている現場を例として,電気探査による比抵抗分布図及び不飽和土/水連成解析を行い,排水パイプ工が盛土内浸潤線に及ぼす影響を明らかにする.