第23回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第四部門:流体力学)

流体力学B

2020年5月16日(土) 15:25 〜 17:00 D会場 (D)

座長:音田 慎一郎(京都大学)

[S04B-06] だるまカゴ護岸の安定性と砂浜地形変化

猿渡 亜由未1、*小林 正法1、高須賀 啓孝1、小山 裕文2、高橋 幹夫2、山下 孝行3、樋口 益盛4、渡部 靖憲1 (1. 北海道大学、2. 株式会社不動テトラ、3. 北海道川崎鐵網株式会社、4. トワロン株式会社)

キーワード:だるまカゴ護岸、耐波安定性、砂浜保持機能

砂浜の保全に関する研究は古くから行われてきたが,未だ砂浜消失が問題となっている海岸は数多い.例えばオホーツク海沿岸では近年海氷の減少並びに冬季の温帯低気圧の強化傾向により砂浜の高波に対する脆弱性が増しており,砂浜が一気に侵食される事象が度々報告されている.防災,環境保全の観点から砂浜の再生が求められる中,浜崖後退抑止工として蛇籠護岸が用いられてきた.蛇籠護岸は浜崖前面に設置することにより暴波浪時における更なる浜崖の後退を防ぐと共に,一定の透過性を持つため内部に砂を蓄えながら平衡海浜への回復を助ける機能を有する.本研究では円筒形蛇籠であるだるまカゴの護岸としての安定性と周囲の砂浜地形変化の特徴を明らかにすることを目的とする.これまでよく用いられてきた矩形蛇籠に比べ,だるまカゴは外力による籠の変形とそれに伴う中詰め材の移動が生じにくく,長期的に見て高い耐久性が期待されるものである.