第23回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第五部門:応用数理問題―計算機科学から社会科学まで)

応用数理問題―計算機科学から社会科学までB

2020年5月16日(土) 15:25 〜 17:00 E会場 (E)

座長:市村 強(東京大学)

[S05B-03] 地表断層変位の予測解析―2016年熊本地震を対象として―

*澤田 昌孝1、羽場 一基2、堀 宗朗3 (1. 一般財団法人電力中央研究所、2. 大成建設株式会社、3. 海洋研究開発機構)

キーワード:断層変位、並列計算、不確実性

大規模な内陸地震では地震動だけでなく、地表に現れる断層変位が問題となる場合がある。著者らは、この断層変位を評価するための並列有限要素法プログラムを開発し、実地震への適用を行ってきた。ここでは、2016年熊本地震に適応した事例を示す。特に、予測解析では、震源インバージョンによる主断層上のすべり分布を仮定する必要があるが、そのような状況を想定し、強震動レシピと松田の式(最大断層変位と地表断層長さの関係)からその分布を設定する方法について示す。その中で、地下のアスペリティ、表層付近のすべりの大きい領域の設定の影響について検討したが、後者がより大きく結果に影響することが分かった。