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[S01A-03] 群知能による地下ダム貯水域の透水係数分布推定と施肥由来の汚染リスク
キーワード:群知能、透水係数分布、溶質輸送
群知能は,個から成る集団の行動における振る舞いや判断など自然界に見られる現象に基づく人工知能の一分野である.本研究では,地下ダム貯水域を対象とした3次元地下水流動モデルの構築あたり,土木分野への適用は極めて少ない群知能による透水係数の空間分布推定を試みた.群知能には,カッコウの托卵を模したカッコウ探索アルゴリズム,オオカミが群れのヒエラルキーに従って狩りをするハイイロオオカミ最適化を採用し,カッコウ探索の優位性を確認した.得られた透水係数分布に基づいて再現した地下水位分布は既往の報告とよく一致し,地下水流動モデルの妥当性を評価できた.また,逆推定結果の応用として,ランダムウォーク粒子追跡法を用いた溶質輸送解析により,対象サイトの施肥に伴う硝酸汚染リスクをマップとして可視化した.その結果,冬季の施肥が地下水中の硝酸濃度の上昇を招くことを示した.