第24回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション(第二部門:計算力学)

第二部門:計算力学(B)

2021年5月15日(土) 10:55 〜 12:40 B会場 (B会場)

座長:丸山 泰蔵(愛媛大学)

11:25 〜 11:40

[S02B-03] 熱硬化性樹脂の硬化と有限変形粘弾性の完全陰的熱・機械連成増分型変分法

*山中 耀介1、松原 成志朗2、森口 周二1、寺田 賢二郎1 (1. 東北大学、2. 名古屋大学)

キーワード:増分型変分法、熱硬化性樹脂、硬化反応、粘弾性、熱力学、有限要素法

硬化過程での熱硬化性樹脂の温度分布と変形状態を同時に予測可能な2つの完全陰的熱・機械連成解析手法を提案する.具体的には,硬化過程での熱硬化性樹脂のつり合い問題を有限変形粘弾性・非定常熱伝導・硬化反応を考慮したエネルギー汎関数の最適化問題として定式化する.1つ目の解析手法は,この最適化問題を直接,時間離散化することで構築される一方で,2つ目の解析手法は,時間連続な最適化問題の停留条件を時間離散化することで構築される.そのため,時間離散化手法の違いにより,2つの解析手法で異なる支配方程式が導出される.そこで本研究では,複数の例題について,それぞれの解析手法を用いて得られた計算結果を比較・検討し,支配方程式の違いが解析結果に及ぼす影響を評価する.同時に,提案した解析手法が硬化中の熱硬化性樹脂の材料挙動を再現可能であることも例証する.