第24回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション(第三部門:材料・複雑現象の力学)

第三部門:材料・複雑現象の力学(B)

2021年5月15日(土) 10:55 〜 12:25 C会場 (C会場)

座長:肥後 陽介(京都大学)

10:55 〜 11:10

[S03B-01] 土/水/空気連成解析による転圧時の締固め度分布の検討

*河井 克之1、有西 海飛2、中島 晃司1 (1. 近畿大学、2. 大成建設)

キーワード:転圧、土/水/空気連成解析、締固め

アースダムや道路盛土など陸上の締固め構造物は,大型の重機などを用いた「転圧」によって造られる.転圧は輪重が移動することを意味するが,その際地盤内では主応力方向の回転とともに,土粒子~間隙水~間隙空気の複雑な相互作用による非可逆的な変形が生じる.材料の締固め特性を同定する室内締固め試験とは,スケール効果のみならず,力の作用も異なり,結果的に室内試験結果を現場の施工管理に適用することを困難にしていると考える.本研究では,土/水/空気連成解析を適用した,転圧シミュレーションを実施し,地盤内に生じる状態量分布について検討した.その結果,転圧時には初期転圧方向に依存した,締固め度の不均一な分布が生じ,結果的に転圧面の不整も生じることが分かった.この不均一性は,含水比によって異なり,圧縮量の大きな最適含水比付近で顕著になることも確認できた.