第24回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション(第三部門:材料・複雑現象の力学)

第三部門:材料・複雑現象の力学(B)

2021年5月15日(土) 10:55 〜 12:25 C会場 (C会場)

座長:肥後 陽介(京都大学)

11:40 〜 11:55

[S03B-04] 二種混合体を用いた土石流の流速に与える大粒子含有率の影響

*田上 聖人1、吉村 翔1、中田 幸男1、村上 豊和2、久田 裕史2、竹本 将2 (1. 山口大学大学院、2. 高速道路総合研究所)

キーワード:土石流、流速、礫分、間隙比

土石流の流速は,構成する粒子の粒度分布の影響を受け,特に,石礫などの大粒子の影響は大きい.本研究では,二種混合体試料を用いた土石流模型実験から,土石流の流速に与える大粒子含有率の影響について考察した.試料には,平均粒径3.35mmの大粒子と0.81mmの小粒子を,大粒子含有率を変えながら混ぜ合わせた二種混合体を用いた.二種混合体は,大粒子含有率により密度が変化する.本研究では,64.9%で最大になった.実験では,二種混合体に,2L/sの流量で水を給水して土石流を発生させた.その結果,大粒子含有率が上昇し,64.9%に近づくにつれて,大粒子含有率0%の流速から低下し,64.9%付近で,最低になること.64.9%を超えると,大粒子含有率100%の流速に向かって,増加することが明らかになった.このことから,土石流の流速は,大粒子含有率に伴う密度の変化と密接に関係していることが示唆された.