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[S03D-05] 突き上げ入力による地下鉄大開駅の倒壊に関する数値解析的検討-上載土砂の影響-
キーワード:衝撃的地震動、RC 柱の圧壊、上載土砂
1995年1月17日未明に兵庫県南部地震が発生し,阪神・淡路地域の建物や社会基盤施設に甚大な被害を及ぼした.特に,社会基盤施設の被害では,地下鉄大開駅中柱の倒壊が象徴的である.地震発生後には,数多くの検討が実施され,中柱は水平方向の強震動下で上載土砂の影響によって倒壊したものと捉えるのが一般的である.しかしながら,直下型地震であることや,被災状況から,継続時間の短い基礎岩盤からの突き上げによって倒壊した可能性も想定される.以上より,突き上げ波入力時の中柱倒壊への上載土砂の影響に着目し,基礎岩盤からの突き上げ波入力を基本とした三次元弾塑性過渡応答解析を行った.ここでは,駅躯体頂版よりも上方の上載土砂を考慮する場合と,仮想的に削除した場合について,突き上げ波の変位速度を変化させた全10ケースの数値解析を実施した.その結果,上載土砂の有無に拘らず,大開駅中柱は圧壊傾向を示すことが明らかになった.