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[S04A-04] 透過水制および不透過水制を過ぎる流れの数値予測
キーワード:計算流体力学、透過/不透過水制を過ぎる流れ
透過/不透過水制を過ぎる直線開水路流れの数値予測を実行し、対応する水理実験結果と比較することでその予測性能を評価した。実験では平均流構造は概ね水深方向に一様と報告されたため、ここでは平面2次元モデルを用いた。今回はいかなる乱流モデルも導入せず、他方でこの平面2次元モデルの範疇で水制構造物周りの流れの細部も支配方程式に基づいて捉えた微視的な数値解析を実施した。その結果、この平面2次元層流モデルは透過水制を過ぎる流れについては実験結果を良く再現できたのに対して、不透過水制の場合には水制背後の剥離域を過小評価するなど、定性的にも流れの特徴を捉えられなかった。前者では、透過水制を構成する個々の円柱背後に生じた後流が相互作用することでさまざまなスケールの非定常な渦構造が生成され、それらが乱流変動の役割を模擬することで実験結果に近い流動が再現されたと推測される。