第25回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第二部門:計算力学)

第2部門②

2022年5月28日(土) 10:40 〜 12:10 B会場 (オンライン)

座長:西藤 潤(京都大学)

10:55 〜 11:10

[2B07-12-02] 水の密度逆転領域を含む自然対流と凍結 · 融解の多相場数値解法

*西本 和貴1、本西 亮太1、鳥生 大祐2、牛島 省2 (1. 京都大学, 工学研究科、2. 京都大学, ACCMS)

キーワード:相変化、凍結、融解、多相場モデル、自然対流、密度逆転、有限体積法

本研究では,密度逆転領域を含む非圧縮性流体の自然対流現象と,凍結・融解という固液相変化現象を再現する多相場解法を検討した.多相場解法として,相平均された変数を用いる基礎式をコロケート格子上で有限体積法により離散化し,固液相を統一的に計算する手法を利用した.凍結・融解の計算においては,計算セル内の液体の凍結層厚さの計算法を提案し,1次元の凍結問題に対して,従来の解法よりも精度良く計算が行えることを確認した.解法の適用性を検討するため,密度逆転領域を含む自然対流を伴う凍結,融解問題に本手法を適用し,既往の計算結果および実験結果と比較した.その結果,凍結問題では,水の冷却により生じる流れおよび凍結界面の成長が適切に計算されることが示された.また,融解問題では,凍結界面の融解の様子が適切に計算されることが示された.さらに,水の加熱により生じる流れが,凍結界面形状に及ぼす影響が妥当に再現された.