第２部門④

[2B25-30-06] 津波避難シミュレーションシステムと地理・津波情報の設定に関する検討

*藤山 麗¹、中村 麻菜美¹、王 博¹、樫山 和男² (1. 中央大学大学院、2. 中央大学)

キーワード：マルチエージェントモデル、避難シミュレーション、津波、VR

本論文では，マルチエージェントモデルに基づく，津波避難シミュレーションを行い，地理・津波の設定に関する検討を行った．本システムは，GISデータを用いた地形・建物情報のモデル化，マルチエージェントモデルを用いた災害避難の分析，VR技術を用いた数値結果の可視化の3つの部分から構成される．そこで本シミュレーションの精度および実用性の向上を目的として，プリプロセスとして地形・建物情報の作成手法およびポストプロセスとしてVR技術を用いた可視化手法の構築を行った．避難路上に配置する，避難者が避難行動の目安とするノードの間隔や，津波の影響範囲など，入力データの設定によるシミュレーション結果への影響を確認し，本システムを南海トラフ地震による被害が懸念されている地域に適用した．シミュレーション結果および可視化結果より，本システムが減災対策や教育に有効なツールであることを確認した．