第25回応用力学シンポジウム

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企画セッション(数値解析の検証と妥当性確認(V&V)、不確かさ評価)

数値解析の検証と妥当性確認(V&V)、不確かさ評価

2022年5月28日(土) 13:00 〜 15:15 C会場 (オンライン)

座長:中井 健太郎(名古屋大学)

14:15 〜 14:30

[2C12-20-06] 固有直交分解とベイズ更新によるカスケード沈み込み帯のリアルタイム津波リスク評価

*平尾ベルマール ルイーズ綾子1、藤田 真粹1、野村 怜佳1、大竹 雄1、森口 周二1、寺田 賢二郎1、レヴェック ランダル2 (1. 東北大学、2. ワシントン大学)

キーワード:擬似地震シナリオ、固有直交分解、Cascadia沈み込み帯、ベイズ更新

本研究ではベイズ更新と固有直交分解を利用した津波予測手法の適用性を検証する.対象地はカスケード沈み込み帯による地震・津波のリスクが存在する米国北西部の沿岸に位置するワシントン州のウェストポートとする.統計的・地質学的観点から合理性の高い擬似断層破壊シナリオをマグニチュードM7.5,M8.0,M8.5,M9.0の4つの規模で作成する.これらを震源断層・波源とした津波シミュレーションを1771件実施し,各シナリオにおいて76の擬似観測点で波高を収集する.これをデータベースとして固有直交分解を行い,各シナリオの特徴を事前に抽出する.実災害発生時,リアルタイムに計測される波高からシナリオの特徴を求め,事前にデータベースから抽出した特徴と共にベイズ更新の入力値とすることで,最尤シナリオを同定する.さらに本研究では津波が起こった時点から波高を計測する期間を最小とする時間,すなわち最小観測期間を求める.