10:55 〜 11:10
[2E06-10-02] 非線形特性を考慮した鉄道橋りょう 境界部の地震時折れ角の評価手法
キーワード:不同変位、地震応答解析、鉄道橋りょう
大規模地震により橋りょうが非線形化した場合の橋りょう境界部に発生する折れ角を推定する手法の構築を目的に,不規則振動論に基づく折れ角の推定式の構築と,数値解析に基づく検討による比較を行った.線形不規則振動論に基づき,折れ角を推定する式を定式化し,折れ角が最大値を示す時刻における各橋りょうの位相差を考慮した有効相対変位係数,有効周期,有効減衰を用いて,線形理論を大規模地震時の非線形応答に適用できるよう拡張した.次に,提案法を用いて算出した推定値と数値解析から得られる解析値の比較を行った結果,境界部の折れ角の推定値と解析値の比の標準偏差は,線形応答時には従来法は0.7程度に対して,提案法0.15程度,非線形応答時には従来法は0.9程度に対して,提案法は0.35程度である.提案法は従来法よりも十分に高い推定精度を有している.