*三宅 誠1 (1. 天理よろづ相談所病院 循環器内科)
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シンポジウム
シンポジウム2(S2) 新しくなった弁膜症ガイドライン
Fri. Aug 14, 2020 10:30 AM - 12:00 PM 第2会場
座長:泉 知里(国立循環器病研究センター 心臓血管内科)、江石 清行(長崎大学病院 心臓血管外科)
本年、8年ぶりに日本における弁膜症ガイドラインが「2020年度版 弁膜症治療のガイドライン」として新しくなった。弁膜症に関しては、新しい治療法が次々に登場しているが、無作為化試験が非常に少なく、手術適応や時期に関する推奨もエビデンスレベルは高くない。日本発のエビデンスの蓄積はまだ限定的で、特に手術時期の決定に際し重要な指標となる左室径に関しては、主に欧米患者データに基づくエビデンスによる基準が用いられてきたため、比較的体格の小さな日本人に当てはめる場合は体表面積補正値の必要性なども考慮する必要がある。今までの観察研究から得られてきた多くの知見と臨床経験をもとに、実際の臨床現場での診療と最新のデータをともに反映させる形で、現時点での診療指針を作成した。
弁膜症の評価には心エコー図検査が中心的な役割を果たす。特に無症状の弁膜症に対する手術適応には左室径や駆出率、肺高血圧、運動負荷の評価が重要で、さらに形成術の難易度の評価には、さらに詳細な弁構造評価も必要となる。このセッションでは、実際の症例、エコー画像を提示し、議論しながら、新しくなった弁膜症ガイドラインの理解を深めていきたい。
*天野 雅史1 (1. 国立循環器病研究センター 心臓血管内科部門 心不全科)
*尾長谷 喜久子1、江石 淳一郎1、田口 寛子1、井上 拓1、谷川 陽彦1、北村 哲生1、中路 俊1、松丸 一朗1、三浦 崇1、江石 清行1 (1. 長崎大学病院 心臓血管外科)
*大門 雅夫1 (1. 東京大学医学部附属病院検査部)