[JSY5-3] 早期リハビリテーション医療における多職種チームビルディング ~看護師の立場から~
【 ライブ配信】
集中治療医学会が作成した集中治療における早期リハビリテーションエキスパートコンセンサスでは早期リハビリテーションを「疾患の新規発症、手術または急性増悪から48時間以内に開始される運動機能、呼吸機能、摂食嚥下機能、消化吸収機能、睡眠機能、免疫機能、精神機能、認知機能などの各種機能の維持、改善、再獲得を支援する一連の手段」と定義している。 早期離床や早期からの積極的な運動は機能的自立度が改善し、ICU在室期間や在院日数は短縮されると言われている。長期的なQOLの改善は明確には示されていないが、近年話題のPICS(Post Intensive Care Syndrome)にも有益ではないかとされている。しかし、低侵襲の手術後に一般病棟での離床に際してでも、患者の痛みや倦怠感、不安のため看護師は難渋しているのが現状である。集中治療領域においては対象が重症なだけに、患者の病態評価をしつつ、苦痛の緩和・安全の確保を十分にしたうえで実施することになる。このような介入は看護師だけで成功するものではなく、多職種医療チームで取り組むことで、効果的、効率的かつ安全が担保できると考える。チームとしてゴールを共有し、役割を明確化にすることでチームとしての能力を十分に発揮できると考える。 一方でチームの質を高めるためには、各々の高い専門性の発揮も必要である。秋スパートコンセンサスには、看護師の役割として5つの役割が示されている。今回のシンポジウムでこの役割をどのように発揮していくか、チームの中の看護師の存在意味を検討したい。