第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

循環 研究

[O105] 一般演題・口演105
循環 研究06

Sat. Mar 2, 2019 2:40 PM - 3:40 PM 第13会場 (国立京都国際会館1F Room F)

座長:西山 友貴(鎌倉病院)

[O105-6] 心臓外科周術期の肺高血圧への一酸化窒素吸入療法における観察ポイント

林 進太郎1, 吉田 稔2, 廣田 真規2, 山田 将志3, 林 直人3, 磯村 正2, 遠藤 真弘4 (1.大崎病院 東京ハートセンター 看護部 集中治療室, 2.大崎病院東京ハートセンター 心臓血管外科, 3.大崎病院東京ハートセンター 臨床工学技士, 4.大崎病院東京ハートセンター)

【緒言】
成人領域でのiNOに関する観察項目・評価時間・効果判定など観察ポイントにおける報告は少ない。当院はiNO導入時にiNOプロトコール(THC法)を作成し、観察ポイントについて検討を行ったので報告する。
【対象・方法・検定】
対象は、iNOプロトコール(図表参照)にて治療を行った10症例。方法は、iNO導入前(P)、iNO導入後(D)、iNO離脱時(R)における3点について、各観察項目を測定した。観察項目として、バイタルサイン(V/S)は平均肺動脈圧(mPAP)、平均体血圧(mBP)、中心静脈圧(CVP)、心拍出量(CO)を、血液ガス(ABG)は動脈血酸素分圧、メトヘモグロビン濃度(MetHb)を、人工呼吸器、アイノフローは酸素濃度、二酸化窒素濃度(NO2)を観察・測定した。各観察項目の評価時間はiNO 導入・濃度変更時に、V/Sは10分後、ABG、人工呼吸器、アイノフローは30分後に行った。iNOの効果判定はmPAPで行い、PAリバウンド基準はmPAP≧5mmHgとした。副作用としては、PAリバウンド・MetHb血症・NO2上昇をあげた。比較検定はウィルコクソン符号順位検定にて行った(P<0.05)。
【結果】
mPAP(mmHg)は(P:32.1、D:26.4、R:25.0) PD間(P=0.007)、mBP(mmHg)は(P:77.3、D:78.7、R:71.1) PD間(P=0.767)、CVP(cmH2O)は(P:10.2、D:10.0、R:8.6) PD間(P=0.575)、CO(L/min)は(P:2.8、D:3.1、R:3.0) PD間(P=0.500)であった。P/F ratioは(P:294.2、D:364.9、R:316.0) PD間(P=0.046)であった。MetHb(%)は(Max値:1.6)、NO2(ppm)は(Max値:0.9)だった。
【結語】
iNO施行時に、観察ポイントとして観察項目・評価時間・効果判定を明確化したことで、血行動態の変化や副作用等に対応が出来た。
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