第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(口演)

RRS

[O107] 一般演題・口演107
RRS01

2019年3月2日(土) 16:30 〜 17:30 第13会場 (国立京都国際会館1F Room F)

座長:蕪木 友則(武蔵野赤十字病院 救命救急科)

[O107-2] 拡大コードシステムが起動された院内心停止症例の解析

甲斐 貴之, 武居 哲洋, 河内 章, 土井 賢治, 藤澤 美智子, 高橋 哲也, 米澤 直樹, 山田 広之, 藤 雅文, 永田 功 (横浜市立みなと赤十字病院 救命救急センター)

【背景】心停止で起動する院内コードシステムの成績は必ずしも満足できるものではない. 我々はかつて本学会で,従来のコードシステムを心停止となる前に起動する拡大コードシステムに改変し,起動件数が10倍以上に増加したこと, 非心停止症例が半数以上含まれることを報告した. 起動が早くなったことで予期せぬ心停止患者の転帰が改善する可能性がある.【目的】システム改変後の過去5年間の心停止症例の転帰を解析すること. 【方法】2013-2017年度の5年間に当院の拡大コードシステムが起動された心停止症例を,ウツタイン様式に基づきデータベースで後方視的に評価した. 当院の拡大コードシステムは,心停止のみならず心停止になるかもしれないと感じたら起動するシステムである.対応するMET(Medical Emergency Team)は,集中治療医,救急医,ICU看護師で構成され,毎月システム検証とフィードバックが行われている.心停止は,システム起動時に医療従事者が頸動脈触知不能と判断した症例と定義した.ROSC(Return of spontaneous circulation)が得られた症例については,1ヶ月後のCPC(Cerebral performance categories)を評価し,1または2を脳機能良好と定義した.【結果】5年間のシステム起動件数は355件であり,137件が心停止に該当した.心停止患者の詳細データは表の通りである. 【結語】当院の拡大コードシステムが起動された心停止患者の1ヶ月後神経学的転帰良好は22.6%であり,従来の報告と比較して優れていた.
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