第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

患者管理

[O109] 一般演題・口演109
患者管理02

Sat. Mar 2, 2019 9:45 AM - 10:45 AM 第14会場 (国立京都国際会館1F Room G)

座長:瀬川 一(京都大学医学部附属病院麻酔科)

[O109-4] 当院集中治療部運営管理上の国際標準実現について

石井 健1, 桑原 政成1, 横田 茉莉2, 島 完2, 濱田 裕久2, 西田 昌道2 (1.虎の門病院 集中治療科, 2.虎の門病院 救急科)

【背景】港区人口調査によると、平成29年1月1日現在港区住人約25万人のうち1.9万人(7.8%)が外国国籍の住人である。港区昼間人口は約90万人となり、より多くの外国国籍の方々が港区内で活動されている。港区内には、在外公館が88か国、オリンピック病院でもあり、医療サービスとしての外国人対応は近年進めてられているところである。一方で、医療システムにおいての国際標準の実現も併せて求められているところである。【目的】当院集中治療部の運営管理について、医療システムの国際標準実現を目的として、国際基準と比較して、その妥当性について検討した。【方法】当院の運営管理状況を検討した。国際基準については、JCI(Joint Commission International、米国の医療機能評価制度)基準を用いて、現状と比較検討した。【結果】当院集中治療部は、現在14床で運用している。H29年度の総新入室患者数は、1299人/年で、消化器外科352人(27.1%)、脳神経外科275人(21.2%)、間脳下垂体外科248人(19.1%)の順であった。平均在室日数は、3.3日であった。JCI基準と比較して、以下のような運営管理上十分でないと思われる点が認められた。転棟時などの医療者間の情報伝達方法が思い思い多様で、同一の方法論(例えばSBARなど)に基づいていないこと。入退室基準はあるものの、確実なテンプレート記録の実施が求められること。経験的な対応で、説明責任に耐えうる入退室優先順位決定方法の明文化。職員教育の面で、蘇生講習受講歴などの一元化された確実な把握・記録。ICU職員へのオリエンテーション・教育方針の十分な明文化・履修記録。臨床倫理的検討・明瞭な疼痛評価と方針など。【結語】集中治療部運営管理の現状を、JCI基準と比較検討した。実際の改善には、費用負担が必要な事項もあり、汗と知恵と工夫で日々改善しているところである。