第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

教育

[O111] 一般演題・口演111
教育01

Sat. Mar 2, 2019 8:45 AM - 9:35 AM 第20会場 (グランドプリンスホテル京都B2F ゴールドルーム)

座長:小寺 利美(滋賀医科大学医学部附属病院看護部 看護部管理室)

[O111-4] 当センターにおける ECPR シミュレーション

徳田 剛宏 (西宮渡辺心臓脳・血管センター)

【背景】難治性心肺停止に対するECPRにおいて、PCPSを導入するまでの時間が予後を規定することの報告が多数ある。【目的】心停止の発症からPCPS導入までのうち、今回 我々は病院搬入からPCPS導入までの時間を短縮するために、院内で定期的にシミュレーションを開催した。【方法】シミュレーションの導入前後における、病院搬入からPCPS導入までの時間を比較した。チームメンバーの役割をあらかじめ設定した。最も人員が少ない夜勤帯を想定し、チームメンバーの構成は、医師3名、看護師2名、救命士2名、放射線技師1名、臨床工学技士1名であり、医師はPCPS導入、看護師はリーダー1名、もう1名はアクセスサイトの準備(服を切る、消毒する)および外回り、救命士2名は胸骨圧迫と気道管理、放射線技師は血管造影装置の操作、臨床工学技士はPCPSのセットアップとした。また、PCPS導入までは気管挿管、末梢静脈路確保、薬剤投与は行わないプロトコールを作成した。【結果】シミュレーション開始前と後では、病院搬入からPCPS導入までの時間の平均は、17分(12-24分、3例)と10分(6-18分、10例)であった。【結論】ECPRにおいて、職種毎の役割の設定と、必要最低限の処置に限定したプロトコールを作成することにより、病院搬入からより早くPCPSを導入することができ、良好な予後に寄与する可能性があると思われる。