第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

チーム医療

[O117] 一般演題・口演117
チーム医療02

Sat. Mar 2, 2019 4:00 PM - 5:00 PM 第20会場 (グランドプリンスホテル京都B2F ゴールドルーム)

座長:乾 早苗(金沢大学附属病院 救急部)

[O117-4] 重症患者管理チェックリストは多職種間の情報共有ツールとして活用できるか

鶴田 弥生1, 北村 真理1, 松尾 照美1, 牟田 和美1, 椛島 久美子1, 永嶋 太2, 櫻井 良太2, 直塚 博行3 (1.佐賀大学医学部附属病院 看護部 EICU, 2.佐賀大学医学部附属病院 救急部, 3.佐賀大学医学部附属病院 リハビリテーション部)

【背景】当院EICUでは,重症患者管理を包括した独自のチェックリストを2014年8月から導入したが,評価基準が曖昧で記載漏れが多く,有効に活用できていなかった.そこで今回,各ガイドラインを参考に,生体侵襲の時期に応じた独自の指標や介入基準を設けた改訂版チェックリスト(図)を作成した.これにより,職種や経験を問わず効率的に患者の全身状態が把握でき,職種ごとの目標が可視化されるため,多職種間の情報共有ツールとして活用できると考え,2017年7月より導入した.
【目的】改訂版チェックリストの使用状況を調査し,活用方法を検討する.
【方法】1)2018年1-6月に記載されたチェックリスト851枚より抽出された問題と目標(治療・看護・リハビリ)の記載状況を調査した.2)2018年7月に当院救急部医師,EICU看護師を対象とし,独自に作成した質問紙を用いて使用状況に関する意識調査を行った.
【結果】改訂版チェックリストの内容別記載率は問題62%,治療63%,看護77%,リハビリ17%だった.質問紙調査は24名(回収率86%)より回答を得た.活用目的としては,「全身状態把握」96%,「患者問題抽出」88%の順に活用しているとの回答が多かった.また,「医療者間の情報共有」に71%が活用している一方で,「カンファレンスでの情報共有」は46%が活用可能と思うがしていないと回答した.
【結論】改訂版チェックリストは,患者の全身状態を把握し,問題を抽出するツールとして活用できる.また,多職種間の情報共有ツールとしても活用できるが,共有方法については更なる検討が必要である.
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