[O121-1] A病院HCU/CCUの面会時間拡大への取り組み
<背景>A病院HCU/CCUでは面会時間を12時から13時、19時から20時としていた。家族看護の一環として看護の質を向上させるべく看護師、患者、家族へアンケートを行い、その結果をもとに面会時間の拡大を行った。<方法>HCU/CCU看護師へは、面会時間を増やすことに関しての思いを自由記載するアンケートを実施した。患者、家族に対しては5項目で質問を行い、その他自由記載としてアンケート用紙を配布し、7組から回答を得た。<結果>HCU/CCU看護師からのアンケート回答内容を次に示す。家族が長時間在室されると、退室の声かけをどのようにすればよいのかわからない。処置やケアの行動計画が立てにくい。カンファレンスや勉強会の時間がとりにくくなるのではないか。以上のような回答内容であり、看護師は家族への対応の方法や、業務の滞りを不安に感じているようだった。次に患者、家族からの回答内容を示す。回答者は計7名であった。面会時間の時間帯は適切であったかの質問に対し、適切:5名、適切でない:2名であった。どの時間帯なら適切かの質問は、他病棟と同じ時間帯:2名であった。面会時間の長さは適切だったかの質問に対し、適切:3名、長かった:1名、短かった:3名であった。どのくらいの長さが適切かの問いに、5から10分:1名、11時から20時:2名であった。結果、患者、家族により希望される面会時間、長さは異なることが分かった。看護師からの意見に対し、退室を依頼する際は、患者の休息ためという看護の視点から声掛けをする。1回の面会を20から30分までにしておけば、行動計画への影響も少ないのではないかと提案した。HCU/CCU看護師からの意見、患者、家族からの意見を基に、他の一般病棟と同じ11時から20時の面会時間とした。面会時間拡大以後、看護師、患者、家族ともに苦情はなく移行できた。A病院のHCU/CCU看護師の場合、面会時間拡大に伴い業務が滞るのではないかと不安に感じていた。それに対し、家族対応時の指針を作成し、不安軽減に努めたことが、スムーズな移行へつながったのではないかと考える。<結論>1.A病院HCU/CCUの看護師は面会時間拡大に対して、業務の滞りを不安に感じていた。2.A病院HCU/CCUに入室した患者、家族の希望する面会時間、長さは各々異なることが分かった。3.面会時間の拡大を行った結果、看護師、患者、家族ともに苦情や問題は発生せず移行することができた。